注意:過剰な表現はございません。
ただ、恋愛要素の強い内容となっておりますので折りたたませていただきました。
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ふわりと、身体が浮いて、驚いて目を見開けばそのまま布団に優しく身体を沈められる。
「・・ごめんな、千鶴」
「どうして、謝るの?」
ごめん、と謝る彼は、ひどく寂しそうで・・
「謝らなくちゃいけないこと、しよーとしてるから」
横たえられた体の両脇に、平助君は手をつく。
そうして閉じ込められた私は、それでも必死に平静を装って笑顔を作る。
「平助君、待って、落ち着いて」
「落ち着いてる!とは・・言いがたいかもしんないけど、でも、ずっと我慢してたから、」
「我慢・・?」
「ち、千鶴は・・皆に優しいから、総司が抱きついたりとか、そーゆーの笑って許してるけど、俺は・・千鶴が簡単に抱きしめられたりって、やだ・・」
頬のすぐ傍についた手は少しだけ、震えていた。
「千鶴、すげー可愛いって思うし、優しくて、なんでも一生懸命で、そういうとこ左之さん気に入ってるみたいだし、総司だって千鶴にちょっかいばっかかけるし、」
ぐっと背の後ろに腕が回り少しだけ上半身が起こされる。
そのまま、苦しいぐらいに抱きしめられて、
「千鶴が離れていく気がして、なんか俺、焦ってばっかりなんだ」
悲痛な叫びに、胸が締め付けられる。
「・・・平助君」
「なぁ、千鶴、俺じゃだめかな。俺、千鶴のこと、絶対守るから!いつだって笑わせてやるし、大事にするから!」
「へいす・・・ん、」
強引に顎をとられ、想いをぶつけるように唇が合わさる。
「ん・・・っ、んぅ・・」
最初に、少し歯が当たって、でも、角度を変えて深く繋がり、貪るように口内を荒らされる。
「っや・・、へいすけく・・、ん!」
息継ぎをして、また塞がれ、歯列をなぞり、舌が緩く絡められる。
頭の中が沸騰したように何も考えられなくなって、必死に彼の腕にしがみついた。
「ね、平助君、待って!お願い、」
「やだ、待てねーよ。もう、待ってるだけは嫌なんだ!」
乱暴に押さえつけられて、焦ったような、余裕の感じられない瞳とぶつかる。
泣き出してしまいそうな子どものような目で私を見ている平助君に、拒絶の言葉をぶつけることが、怖かった。
「俺は、総司にも左之さんにも、新八っつぁんにも、一君にも、誰にも・・千鶴を渡したくない!」
硬く締められた帯を、皺になってしまうのもお構いなしに無理やり引き抜いて放り投げる。
焦った頭で必死に止めなくちゃ、とただそれだけを考えて彼の腕を掴む。
けれど、まったく意味を成さず彼は余裕のない手つきで私を覆う布を奪い去る。
「・・っ、平助君、嫌だよ、こんなの・・!」
「ごめん、マジで・・こんなつもりじゃなかったんだ、でも、でもさ・・」
肌着一枚になった私の必死の懇願に、ようやく動きを止めた平助君は、けれど最後の紐に手を掛ける。
「こうでもしなきゃ・・、お前を手に入れることって、できないじゃん」
首筋に顔を埋めて、ただ、捨てられた子どものように彼は私に縋りつく。
「俺、千鶴の笑顔がすげー好きなんだ。でも、こんな方法じゃ、もう笑ってくんないかもしれない。それどころか、俺のこと嫌いになるかもしれない。それでも・・、それでも、俺は、」
私は、彼を掴んでいた腕をそっと離した。
ただ、頬を滑り落ちた雫は、彼を嫌悪してのことじゃない。
分からないけれど、無性に、泣きたくなった。
「俺は、千鶴が大好きで、離したく・・ないんだ」
最後の叫びは、力を失って、呟きにも似た小さなものだった。
「・・・・平助君」
少しの間を置いて名を呟けば、彼は顔を上げずにただぎゅっと私を抱きしめた。
「平助君、平助くん・・へいすけ、くん」
何度も、何度も、名を紡ぎ、そして、優しく彼の背を撫でる。
「嫌なんだよ、千鶴・・お願いだから、俺の傍にいてよ」
「・・・うん、私は、どこにもいかないよ。だから、泣かないで・・」
「・・俺のこと、嫌いにならないで」
「嫌いになんて、ならないよ。平助君はいつだって私に優しくしてくれて、いっぱい笑顔をくれて、私を元気にしてくれる」
かすかに平助君は身じろいで、顔を上げた。
「・・・千鶴、」
「いつも、平助君は私を支えてくれた。嫌いになんて、ならないよ・・ぜったいに」
不安そうに揺れる瞳に微笑を返せば、母親に怒られてなく子どものようにくしゃりと目元を歪めた。
自分が泣き出しそうだって分かったのかもしれない。再び私の肩口に顔を埋めて、ぎゅっと、先ほどよりもやや優しく抱きついてくる。
「・・ごめんな、千鶴」
風に乗って消えてしまいそうなほど小さく呟かれた言葉が、ひどく、優しくて、何度も何度も「大丈夫だよ」と彼に言い聞かせた。
「・・・・なぁ、ちょっとだけさ、お前に、手ぇ出して・・いい?」
「え・・?」
@あとがき
勢いというか、テンションで書いておりますので多少、平助君が暴走していたりキャラが壊れていても見逃してやっていただけるとありがたいです(ーー;)
必死で、千鶴が離れていかないようにって、子どものように縋る彼が可愛くて、どうにか幸せにしてあげたくなります。とにかく平助君メインなお話なので、逆ハー要素が少なくてごめんなさい・・。それが楽しみ!って言ってくださる方には申し訳ないなーと思いつつ、たまにはこういうお話もいいかなって。
話は変わりますが、最近、ワンピースを見るのが日課です。
アクセサリー作りが趣味の一つで、時間が空くとピアスとか作ったりするんですが、そういうときに静かな空間が苦手なので、よくYouTubeで動画を見たりしているのですが、ネタが尽きてしまうんです。
ぬーべーみて、デジモンもみて、銀魂もみて、で・・ネタ切れしていたときに「あ、ワンピみよ・・」と思い立って見始めて、面白くて最新放送分まで一気に見てしまいました。放送分の量が半端ないので、映画やスペシャルなど見るものがいっぱいあって嬉しくて、専らワンピな一日です。
なんか、すっごーーくスカッとするんですよね。
少年漫画の代表作なだけあって、すごく元気になります(*^∀^*)
ドラゴンボールとかスラムダンクとか幼い頃から飽きるほど見て、おぉー!と興奮して騒いだりもしましたが、「仲間」がとにかくテーマにある作品で、それがすごく私自身心に響くものがありました。
個人的にはナルトのコミックスの方が好きだったのですが、考えを改めました。
仲間って、信じることだったり、認めることだったり、いろいろ見方はありますが、すごく、心が温まるものですね。
なーんか、GW中は外出を控えていろいろ思い出を掘り返したなーって。
あ、引きこもってないです。お出かけしましたよ!でも、お買い物しすぎて外出を控えなければならない事態に陥ったのも事実で・・・。あれ、なんで自分墓穴掘ってるんだろう。
「毎回コメントも迷惑だよな」って思ってたんですけどついまたしてしまいましたすみません
平助めっちゃ子供みたいで面白いですね
「あ、なんか可愛いかも・・・」って思ってたり
(笑)
少年漫画私も大好きです!スラムダンクすっげぇ見てましたコミックはBlackCatとかギャグマンガ日和とかムヒョとロージーの魔法律相談事務所とか大好きですあと銀魂!
薄桜鬼アニメ成んないかな・・・
・・・!!すいません何かgdgdとこういう系になるとご乱心遊ばすんです(泣)
P.S.
いつも返信ありがとうございます!
とてもうれしいです!続き楽しみに待ってます!
いらっしゃいませ(*´◇`*)
いえいえ、コメント頂けて迷惑だなんて思ったことないですよ!!
どんなお言葉でも感想だったり、展開に関して反応いただけたりするとすっごーく嬉しいのですよ!なので、お気軽に書き込んでやってくださいね。
もちろん、面倒だなーって思ったときはスルーでもかまいませんし。
今回は平助君の必死さを前面に表現しよう!と意気込んでます。どうぞ、見守ってあげてください!(笑)
あ、曽良さんもスラムダンク好きなんですね!
私もブラックキャット読んでましたよー!あと、ムショロジなんかは特に大好きでした!ムヒョロジの先生とは少し縁があったので、特に入れ込んで読んでましたし、怪談とか好きなんです(^^)銀魂も面白いですよね!アニメもよく見てます。
あ・・、でも薄桜鬼のアニメ化は難しいんじゃないでしょうか・・。あれだけの美麗な絵はなかなかアニメでは描けませんし・・、でも、希望は持っていたいですね!
P.Sに関してですが、こちらこそいつもメッセージ本当に嬉しいです。
有難うございます。今後も楽しんでいただけるように頑張りますね!!
走り回って、耳やしっぽがついてそうな可愛い平助くんじゃなくなってる!!
左千のお題を提出したらまた来ますっっ
しばらくネット落ちしてたら…物凄い展開の話がUPされてるんですもん…
絶対必ずまたきますので…くるなといわれても来ますので(笑)、そのときは(迷惑だろうが)長文いかせていただきます^^
ではでは
ちょろっとだけ、失礼しましたvv
いつまでも可愛くじゃれる子犬じゃない!
と、頑張ってみました(笑)
楽しんでいただけたら嬉しいなぁ、と思いつつ、ちょっとイメージ壊れちゃった、とそういう事態になってしまったら申し訳ないなぁ・・と複雑です。
左千企画さまで、最終展示が15日ですよね!
楽しみにしております(*^∀^*)おっとこまえな左之さん期待してますー
お仕事、お忙しいご様子ですが、でも楽しんでお仕事なさっているようなのでちょっとホッとしてます。スーパーのレジは大変ですが、無心に仕事が出来るので結構面白いですよね。無理せず頑張ってくださいね。
笑さんの妄そ・・、じゃなかった、想像力溢れる楽しい書き込み、待ってますvだいじょーぶ!長文のお返事返す準備はバッチリですよ!いつでもどんとこい!(><)ノ