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「・・・・・」
沖田総司、彼は今・・一人の少女の姿を探し屯所内を歩いていた。
とりあえず、部屋はもぬけの殻だったし、彼女は今日誰とも巡察に出ていないはずだ。
「んー・・・、」
せっかく彼女のために、と買ったばかりの芋羊羹を手に総司はため息を吐き出した。
目当ての人物が見つからなくて多少、虫の居所が悪い。
「あれ、総司じゃん。何うんうん唸ってんの?」
「あぁ、平助君。千鶴ちゃん探してるんだけど、見なかった?」
バタバタと廊下を走っていた平助は、その先で眉を寄せて何やら難しい顔をしている総司に声を掛けた。珍しく不機嫌そうだったのをからかおうと、思ったのかもしれない。
総司の言葉に平助は首をかしげる。
「・・・千鶴?千鶴なら朝飯食ってからしばらく一緒に居たけど・・」
「で、今はどこに居るの?」
「・・・・うー・・・ん、一君の巡察に着いて行ったんじゃねーの?」
「今日はどこの組とも巡察に同行してはいないはずなんだけど」
「あー、ならどっかで掃除とか繕いものでもしてるんじゃん?」
平助の答えは最もで、普段ならばそのいずれかの行動をとっている可能性が高い。
しかし、今日ばかりはどの可能性もものの見事に打ち砕かれている。
「彼女の部屋はもぬけの殻だったんだ」
「んー・・・、勝手に一人で屯所から出るわけねぇし・・」
平助は首をかしげながら先ほどの総司のようにうんうんと唸った。
「・・誰かと一緒っていうのが一番有力、かな」
これ以上待っても平助からいい案は出ないだろうと、総司は少しの思案の後いくつかの見当をつけた。
「じゃ、僕はもう少し探してみるから」
「って、ちょっと待てよ!俺も一緒に探すって!」
「・・気にしなくていいよ。平助君こそなにか用事があったんじゃないの?」
「・・・・・・あ、あっーーーーー!!!」
急に大声を出して、それから平助は頭に手をやって顔を真っ青に染め上げた。
「や、やっべー・・俺、土方さんに急ぎでって仕事頼まれてた!」
「あぁ、それでか。さっき土方さんからかいにいったら機嫌悪そうにしてた「わーーーー!!!」
最後まで総司の言葉を聞かずに、平助は聞きたくない!と叫んで廊下を走り去った。
まぁ、このまま一緒についてこられたらせっかく千鶴と二人きりでお茶にしようと思っていた計画がパアになる。
よしよし、予想外ではあったけれど、これで問題なし、と総司は結論づけて千鶴捜索を再開した。
部屋にはいない、巡察に出てもいない、なら・・後は隊士と一緒にいる可能性を考える。
総司はぼんやり当てもなく屯所の中を歩きながら該当者を絞り込む。
「幹部の誰かと、ってことになるかな・・」
まず平助と土方を除外する。
最初に会った平助は千鶴の居場所を知らないと言っていたし、職務以外で土方と千鶴が仲良くおしゃべり、は・・ないない、と頭を振る。
後、考えられるのは・・永倉、原田の両名だろう。
「おーい、総司!」
と、そこで渦中の人物の声が総司の耳に届いた。
@あとがき
ふざけたタイトルですが、内容も結構薄い、そんなお話です。
後先考えずに書き始めたのでどうなっていくのか皆目見当もつきませんが、珍しく視点が総司でも千鶴でもありません。小説ではこういった書き方も多いですが、ゲームや漫画などに関連した小説は視点は主人公側である方が感情移入がしやすいですよね。むずかしいなーお話を書くって・・。
そういえば、最近、豆腐が好きです。
実は、大豆が非常に苦手でして、豆腐も納豆も豆がつくものが食べれなかったのです。
冷奴は未だに苦手なのですが、湯豆腐とあんかけ豆腐がすごく好きになって、よくスーパーに買い物に行くと最初に籠に突っ込みます。生まれて十数年・・大豆なしの食生活だったので、栄養を取り戻すが如く食べまくってます。なんていうんだっけなー・・・豆腐メインの居酒屋に行ったときに食べた揚げ豆腐?みたいなの、おいしかった・・。なんていうお店か忘れちゃったけど、見つけたらまた行きたいです。
余談ですが、くくちへいすけくんのおかげといっても嘘ではないです。
でも、冷奴が食べれないところを見ると、くくちへいすけくんに無関係な気もします。
もっと余談ですが、料理が好きなほうなのでネットでレシピ検索していろいろ作ったりするのが楽しいです。もともと造形が好きなので料理にも似たものを感じるのです。パスタがすっごく好きで、一人暮らししても大丈夫!なくらいのレシピを身につけました!(パスタに限り・・)
あと、麺と米と芋が好物です。じゃがいもを使った料理は心の友です。なんであんなにおいしいんだろうか・・。
たつき仔さんは本当に沖田が好きなんですね~
まさか、そんなに喜んでいただけるとは思っておりませんでした。
一応、このシリーズは沖田メインで進んでいくので、今後の展開も楽しんでいただけたらと思います(^^)