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期間限定。薄桜鬼小説ブログ。
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「平助君ってさー・・、」


間延びしたような声を受けて平助は米を口に大量に含んだまま手元から視線をあげて総司を見遣った。
もぐもぐもぐ、って、そりゃそんだけ大量に詰め込めば返事はできねぇわな。


「千鶴ちゃんに結局どこまで手を出したの?」

「ぶっ・・・・!?」

「あーあ、汚いなぁ、」

「そ、総司、おま・・何、言って・・、」


顔を真っ赤にして、茶碗を手の中から落とす。
畳の上で転がり米が散るが、そんなの一切気にせずに平助は顔を真っ赤にして口を開いては閉じてを繰り返す。


「別に変なこと言ってないよ。ただ、あのとき何もなかったって僕が納得してると、本当に思ってるわけ?」

「ど・・、どういう意味、だよ」

「乱れた床に、何もなかったなんて言い訳は通用しないって言ってるの」

「・・・っ、」


まだほとんど片付いていない膳を、もういらないと横にずらした総司は湯飲みを片手に器用に頬杖をついた。
そのまま鋭い眼光で平助を睨みつけ、それを受ける平助は今度は真っ青になっちまって大量の汗を額に滲ませる。


「・・総司、そういう話は人のいないところでするもんだぜ」

「左之さんは、気になってなかったの?」

「・・・あー・・、」


どうせ、気になってたんでしょ?

僕がこの時間を狙って態と平助君を攻め立てたのは左之さんの反応も確かめるためなんだ、って・・目で言ってやがる。

平助が俯いて黙っちまったのを受けて、総司は口の端を微かに持ち上げて俺に対して挑発するように微笑を浮かべる。


「お、俺は、別に・・・無理やり何かしようとか、そういうんじゃなくて・・、」


俺が総司になんて答えるか言い淀んでいたとき、平助が意を決したようにぎゅっと唇を噛み締めて顔を上げた。


「じゃあ、千鶴ちゃんの許可を得てあの店に入ったわけ?」

「違っ・・、あれは、偶然・・俺も知らなかったし!」

「知らなかったっていうのは、言い訳だよね。別にお茶だけ飲んで出れたはずだし、」

「だから・・、なんか、その場の雰囲気っつーか・・、」


だんだんとしどろもどろになっていく平助を追い込むように総司は息を付く暇さえ与えようとはしない。
あいつにしては少し乱雑に湯のみを膳に置き、目をスッと細めて声色を落として告げる。


「その場の雰囲気で、君は千鶴ちゃんに手を出そうとしたんだ?」

「な・・、ふ、ざけんな!そんなことあるわけねーだろ!」


ガチャン、と平助が勢いで立ち上がったことにより膳が崩れる。


「俺は・・・「おーい、何騒いでやがんだ?」


意を決し、平助が口を開いた。
しかし、狙ったかのように現れた新八によってそれは遮られる。


「・・新八、おめぇってほんと、空気の読めねぇ野郎だな・・」

「あ?何言ってんだよ。つか、平助、飯ぐちゃぐちゃにして何やってんだ?」


呆れて目を細めて奴を見れば、ますます訳が分からんと眉を寄せ、どかどかと広間に入る。
総司と平助の間の微妙な空気を大して気にかけていないのか総司の横にどっかりと腰を下ろした。


「総司、平助を飯時にからかうなって。あいつ単純なんだからよー」

「ん?うん、そうだね。今度から気をつけるよ」


ガツガツと飯を食い始めた新八ににっこりと笑顔を返して、総司は立ち尽くす平助を見遣り目を細める。
びくりと、その視線を受けて平助の肩が揺れ、それを心地よさげにしながら、腰を持ち上げた。


「あぁ、新八さん。ほとんど手をつけていないからよかったらどうぞ」

「おー、って、お前ってほんと食細ぇなー。力でねぇぞ?」

「ご心配なく、必要な分はちゃんと摂ってますから」


ひらひらと掌を返して、さっさと広間から出る姿を、黙ってみていた平助も逃げるように広間を出て行った。
残った俺は、気持ちのいいくらいに飯にがっつく新八をちらりと視界に入れ大きくため息を吐き出した。


「・・で、何もめてやがったんだ?」

「もめてたのが分かったんならもう少し空気を読んで入って来いよ」

「俺なりに空気を読んだつもりだぜ?平助のやつ、あのままだったら総司に殴りかかってたってぐらい頭に血が上ってただろ?」


器用にひょいひょいおかずを口に放り込み、新八は二人の去った跡を見て眉を寄せる。


「あー・・血が上ってたのは確かだけどよ」


あの場合、総司が態と煽ったのが原因だしなぁ、
平助自身も自分の行動の説明が付かなくてぐちゃぐちゃになってるみてぇだし、放っておいてやりゃぁいいものを・・。


「あれは、平助と千鶴の問題だから俺らがあんま首突っ込んでやるわけにはいかねぇだろうよ」

「あー・・千鶴ちゃんっていうと、あの日のことか。平助ががっついちまったってやつだろ」

「お前、気づいてたのか?」

「気づくも何も、分かりやすいからなぁ・・、平助も、千鶴ちゃんも」


さっさと膳に乗った飯を平らげ、新八は茶を一口含んで息を吐いた。







@あとがき

不器用な平助と、二人の様子が面白くない沖田。
一波乱起きそうで、起きないかもしれない。沖田の登場とか演出って気まぐれなので、執筆者の意図せぬ場面で突然出てきたりする困った奴なのです・・。


えーっと、2日ほど留守にいたしました。
まだ、内心それほど立ち直っちゃいないのですが、でも落ち込んでるのが性に合わないので、なんとか元気出して頑張ります!!落ち込む暇があったら、出来ることから頑張っていこうかなって、前向きになったほうが楽しいと思いますし!
拍手にて、心配してくださった方、本当に有難うございました。
この場を借りて、感謝の言葉を述べさせていただきます。


さて、話は変わりますが、先日のぼのぼのに続いて、昨日はガンバ見てました。
アレです。鼠VSイタチなお話。幼い頃見ていてめっちゃ怖くて、イタチ恐怖症になりかけました。
だって・・あのイタチ、半端なく怖かった・・幼児向けアニメであれはない・・。キシャーって目を血走らせてイタチがねずみを襲う場面は、トラウマだったりします。でも、なんか懐かしくて見てみました。やっぱりイタチは怖かった・・・。

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無題
沖田・・登場した!(◎_◎;)

早く、8月になって欲しいものです。

やっぱり、短文になっちゃった・・
申し訳ないです。
シノバズ ツズ 2009/05/22(Fri)19:32:17 編集
いらっしゃいませー
こ・・こんばんは!!

とと・・登場しました、ね、沖田君・・。
そのビックリって顔にどういう反応したらいいのでしょう!
登場させたら・・まずかったですか?えっと、うーんと、はい。8月、楽しみですね!!(^∀^;)
千尋  【2009/05/22 21:36】
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