「っ・・・総司!!」
思いっきり襖を力任せに開けば、
「・・・・・・・・。」
綺麗に片付けられた布団が一組あるだけで、総司の姿はどこにもなかった。
「・・なんだよ、総司のやつ起きてんじゃん。」
立ち尽くす俺の横から部屋を覗き込んで新八が眉を寄せる。
「ま、総司のことだから朝っぱらから近所のガキと遊んでるとかじゃねーの?つか、なんで焦ってたのかわかんねぇなぁ。」
「・・・・・。」
「左之?」
「俺らも千鶴の部屋行くぜ。」
「あ?・・あぁ、でも、千鶴ちゃんなら平助たちが起こしてんだろ?」
未だに状況が飲み込めていない様子の新八を急かす。
嫌な予感っつーわけじゃねぇが、この部屋の主が朝飯にも顔を出さず、部屋にも居ない。
向こうには平助や斉藤が向かったっつっても、はいそうですか、と無視できることじゃねぇ。
「とりあえず総司の居場所だけでもつかんどかねぇと安心できねぇんだよ。」
「あれ、左之さん、僕のこと探してるの?」
「総司・・?」
「朝から騒がしいなって思ってたら、やっぱり左之さんたちが騒いでたんだ。で、僕になにか用だったの?」
「・・なに、じろじろ見たりして。」
思わず凝視しちまってたらしい。総司は若干、眉をひそめた。
「いや、お前、一人か?」
そう問えば総司は俺と新八を交互に見やる。
「・・誰か探してるの?」
「あ、あー・・一人ならいいんだ。朝っぱらから悪かったな。」
なんとなくあらましを説明することが躊躇われる。
しかし、新八の奴がそんな俺の内情を知るはずもなく、
「おい、左之、千鶴ちゃんのことはいいのか?」
「ばっ・・、」
慌てて止めに入るも、すでに遅く、総司の瞳が細められる。
「千鶴ちゃん?彼女のこと探してたんだ?でも、今の時間帯なら朝ご飯食べてるんじゃないの?」
「いや、千鶴ちゃん朝飯に来なくてさ、平助たちと起こしに向かったんだよ。したら途中で急に斎藤と左之が慌てだしてよ。」
「・・へぇ。それで、平助君と斎藤君は千鶴ちゃんの部屋に向かって、新八さんと左之さんが僕の部屋に来たんだ?」
「あぁ。」
苦虫を噛み潰したような表情をしてるだろう俺を一目して、それからニヤリと嫌な笑みを浮かべる。
総司のこういう表情は大抵が面倒なことを言い出すときだってわかりきってるため、正直、新八を置き去りにしてさっさと千鶴の部屋にでも向かっちまいてぇ気分だ。
「・・ふぅん、でも、今日は僕、何もしてないよ。」
久しぶりに朝餉前に鍛錬しようと思って、と続けながら手に持った手拭いで額の汗をふき取った。
「今日はってなんだよ。」
しかし、なんとなく引っかかった単語に問い返せば、総司はなんでもないことのようにさらっと返事を返してくる。
「たまに、勝手に布団に入ったりもするけど、」
「は?お前いつもそんなことしてんのか!?」
新八が身を乗り出して声を荒げる。
「うん。寝起きだと反応面白いんだよ。なにを聞いても、はい、とかうん、とか素直に返事してくれるからついつい悪戯したくなっちゃうんだよね。」
「・・って、な、何もしてねぇよな?」
「僕の中では何もしていないって部類のことしかしてないよ。」
「って、いまいち分かりずれぇんだよ!ま、まさか、手ぇ出してねぇよな?」
「・・・・・・。」
「黙り込むなよ!!」
「あはは、そんなに慌てないでよ。ちょっと脱がせてみたりとか、そんな程度なんだからさ。」
「な、なんだ・・・って、おま、それ、マジか!?」
「新八さんも今度試してみたら?彼女、早起きだけど、意外となかなか起きないからいろいろできるよ。」
「・・な・・・、」
ぐっと息を呑んだ新八のやつが何を想像したのか、だいたい分かるけど今は、そんなことはどうでもよかった。
「総司、新八をからかうのはその程度にしとけ。」
「・・・左之さん、そんなに怖い顔で睨まないでよ。冗談なんだから。」
「お前のは冗談に聞こえねぇよ。」
そう言えば、総司は瞳を細める。
「左之さんだって分かってるんでしょ?」
「何が、」
「千鶴ちゃんだって女の子なんだってこと。」
「なにが言いてぇんだ。」
「男しかいない屯所だっていうのに危機感がない、とか。男のフリっていうのは無防備になれって意味じゃないってこと。一度、認識を改めさせてあげようかなぁって思うんだけど、左之さんと新八さんも一緒にやる?」
「総司、それ以上は冗談の域を超えてる。やめとけ。」
「・・冗談じゃないって言ったら、どうする?」
「・・・・・・。」
「まぁ、別に納得してもらう必要はないけどね。さぁて、千鶴ちゃんの部屋行きましょうか。」
「左之、どうした。」
妙に複雑な表情を作りながらも、左之は自分自身の発言である「いろいろあった」を回想して顔色を悪くする
「あ、いや。別に大したことはなかったぜ。ただ、総司がタチの悪い冗談ばっか言いやがってな。」
「・・・タチの悪い冗談、か。」
大方、あいつが言い出しそうなことに見当はつく。
「・・斎藤、あいつ近いうちになにかやらかすかもしんねぇ。千鶴のこと、気をつけて見てやってくんねぇか?」
「あぁ、分かってる。」
総司の、ここ最近の雪村への行動はどこか異質だ。
前々からからかうだの遊んでいるだのと言ってはいるが、どうにも度が過ぎている。
「ちょー!総司!!いい加減にしろっつぅの!千鶴も頼むから起きてくれよ!!」
そのとき、平助の切羽詰ったような声が響き渡った。
@あとがき
ふぃー・・・・、お、お待たせしました!!
ようやく更新できる時間の余裕が少しだけとれるようになったので、意気揚々と執筆に励みましたー!!
囮捜査の方を書こうかなぁ・・とも思ったのですが、以前のように交互に更新の方が効率もいいかなっと。囮捜査の方は総司暴走一歩手前で止まってますが、あれは俗に言う焦らしプレイってやつですよ!!(笑)次回はそっちを更新できると思うので、もう少しお待ちくださいませ(*^∀^*)
えーっと、いろいろなところで年賀状や年賀メール企画なんていうの、よく見かけます・・。
以前はいろいろと企画などもやったこと・・ありますが、どうなんでしょうか。年賀状とか・・欲しいな!って方がいらっしゃいましたら喜んでお送りいたしますが、とくに企画などは考えておりません。
ただ、基本的にアナログ派なので、メールではなく年賀状を毎回手作りです!!
毎年、普通の干支をイメージしたものと、関係ないイラストなもの、2パターン作って送ってます。
今年は年末が忙しくなりそうなので、きっと枚数もごく少数しか送らずに終わってしまいそうです・・(´v`;)でも、それもなんだか寂しいので・・・
年賀状、ご希望の方はお送りいたします!!
薄桜鬼のイラストか普通の干支にするかは未定ですが、ご希望の方は(カテゴリー:ご挨拶と案内)のメールフォームより郵便番号、住所、氏名をご連絡くださいませ!!
薄桜鬼にてキャラ指名したい!などは、総司、左之、一君、平助、でよければ受け付けます。特に希望ないときはこちらで自由に描かせていただきます!!(新八っつぁんは大好きですが、どうしも・・、描けないのでご了承くださいませ!)
ちなみに、ゼミ展のDMをお配りした方には年賀状は最初から数に入ってますので!問答無用で送りつけますので(^∀^)年賀状って必要ないよ!メールのほうがいいな!って時はおっしゃってくださいねー!!
今回の沖田くんは悪戯全開でしたね。新八さんに対して、ですが(笑
てか、本当に千鶴ちゃんに対してあんなことやこんな悪戯を…冗談だと言われても、そんな話を聞かされたら新八さんと同じ反応するだろうな…私も。あらぬ想像をしますね、絶対。
…次回辺りには、総司くんは千鶴ちゃんの寝姿を見てしまうんでしょうか…?
囮捜査は焦らしプレイですか(笑
えぇ、焦れてます(笑
次回更新、楽しみに待ってますvvv
……
………
…………
……………今日はお世話になりました…息子たちが(笑
楽しかったですv思った以上に子供が楽しんでいたので、こういう風に出かけて手にしたことのない、目にしたことのない玩具と触れ合うのもいいんだなって。
前にも書いたと思うんですけど、今は電池で動く玩具ばかりなので子供達も新鮮だったんだと思います。
上の子は、三角や四角の積み木、というんですか、あれと隣のおうち(千尋さん作でしたよね…?)あれがお気に入りだったようです。
下の子は全て気に入ってましたし。…千尋さんが来られる前から下の坊は散々暴れまわって多分、1時間くらいいました…皆さんに相手してもらって…私たちは作品を見て楽しんでましたし…子供放置で。
いやー、本当に楽しかったですvv
ありがとうございました。
もう、人見知り全開でごめんなさい><
今度…何かでお会いすることができるときには…頑張ります(苦笑
かなりテンパッてました。
あんな自分はいつぶりだろうか…というくらい、何故か緊張してましたねー(笑
ココでは、色々書きまくってるのに、ね…
ブログにコメント残していただきありがとうございましたっっ
思い切って外に出てよかったようです。
結構疲れたみたいだけど、気分転換にはなったみたいでv
咳はしてますが、喘息特有の音は聞こえませんし。ご心配おかけしました。念のためマスクをしていきましたけどね。
ではでは
次回楽しみにしてますvv
年賀状いただけるんですか??メチャクチャうれしーーーvvvvvv
…こちらからも送らせてもらうのは…可能ですか?
…今日はお世話になりました…えへ
いえいえ、ちょっと怪しげな文章でしたが面白かったので是非ともまた拝見したいです(*^∀^*)
モーニングコールの更新は少し日が開いてしまったのですが、久しぶりなのに沖田君が全開モードでブレーキかけれるのに必死でした!(笑)彼はほっとけばほっとくだけ暴走するので・・(^v^;)
彼が実際にこっそり千鶴ちゃんの寝顔を見に行ったりしてるのは本当ですが、悪戯をしてるかどうかは・・沖田君のみが知る、ですよ!笑さん!(//∀//)
囮捜査の方は、はい、焦らしプレイ続行中です!!
ど、どこまでやっていいのか悩んでいまして・・寸止めにもいろいろですよね。AかBか、いやいや、Cは無理でしょう・・っと悩んで悩んで、でも、なんだか悩むのが面倒になって、もう好き勝手させちゃおうかなーなんて(^v^)
えぇと、改めまして、昨日は本当に有難うございました!!
実はご挨拶前から弟君の方と一緒におもちゃで遊んでいて・・後で笑さんのお子さんだと知ってビックリしました(^-^;)普通に一緒に遊べて楽しかったですよ!!私の方が相手をしてもらっちゃった感いっぱいでしたしねー。
お兄ちゃんの方は私の(はい、あのクリスマスのドールハウスみたいなのが私のです。いろいろとパーツが故障しててちょっと寂しくなってしまっていたのですが;)と積み木を合体させて遊ぶ、なんて、こちらの想像していなかった遊び方をしてくれたので驚いたのと一緒に感心しました。子供の発想ってすごく純粋で可愛いですよね!!
本当にいっぱい遊んでもらって他のメンバーも喜んでました!!有難うございました!!(*^∀^*)
そして、、、こちらこそ人見知りが激しくて、どうにも照れてしまってばかりだったのですが・・是非とも!はい、是非ともまたお会いできたらって思ってます(//へ//)今度は沖田君のハレンチぶりについて語りましょうね!!(笑)
でも、本当にお兄ちゃんの体調も回復に向かってるみたいで安心しました!!いろいろと家の設計など語ってくれて、声もはっきりでていましたし、安心しましたー。太陽くんたちに、遊んでくれて有難うって伝えてくださいね!!
年賀状の件ですが、もちろんお送りしますよ!!
図々しくも、笑さんがあげるよ!っておっしゃってくださるのなら・・両手差し出して受け取る準備は出来ておりますよ!!後日、こちらの住所などもご連絡させていただきますね!すっごーく楽しみにしてます(*^U^*)