「ちづる!」
落ち着かなくて、どうしていいのかわからないでいると、元気な声をかけられて反射的に勢いよく顔をあげた。そうして声をかけてきた人物の姿を視認してホッと強張った心が緩むのを感じた。
「あ、おはよう、平助君。・・・なんだか色々と迷惑をかけちゃったみたいで、ごめんね。」
斎藤さんの言葉から、みんなで私を起こしに来てくれたってことは分かる。
雰囲気がちょっとおかしいのは私がなかなか起きなかったせいだと思うし。
でも、平助君は私とは正反対に、酷く取り乱したような声で早口に言う。
「そ、そんなことはいーからさ、お前、その恰好なんとかしろって!」
「恰好・・?」
自分の夜着を見下ろして、私は頭の中が真っ白になっていくのが分かった。
一度顔をあげて、でも何かを言おうにも言葉が出ない。
そんな私を更に追い詰めるように彼が口を開いた。
「それ以上露出したらさ、全部みえちゃうよ?」
にっこり、と爽やかに告げられる。その視線は私の胸元に向いていて、ゆっくりと静かに這う。
瞬間、ひゅっと声にならない悲鳴がこぼれる。
「っ・・な、なんで!?」
「なんでって、もともと乱れてたし、平助君が君を起こそうと揺り動かすからずり落ちたみたいだよ。」
思わず平助君に向いてしまった視線。彼は申し訳なさそうに眉尻を下げる。
「ご、ごめんな、千鶴。」
ううん、気にしないで、なんて余裕のあることなんか言えるわけもなく、でも平助君を責めることも出来ない。
すぐさま大雑把に夜着を肩まで引き上げて整える。
あまりの恥ずかしさに目の前の平助君と沖田さんはもちろん、斉藤さんたちの顔すら見ることが出来ず、俯いて唇を震わせた。
「・・ち、千鶴?」
平助君の不安そうな声がかかるけれど、私はどうしても顔を上げることが出来なかった。
「あーあ、千鶴ちゃん黙り込んじゃった。」
「って、総司が余計なこと言うからじゃん!!」
「余計なことって?」
「・・だ、だから・・」
平助君のどこか慌てた声と沖田さんの相変わらずの飄々とした声の音質が頭上で行き交う。
「・・あぁ、全部みえちゃうって言った・・アレのこと?」
「そ、そうだよ!」
「・・・・・だってさ、本当に見えそうだったし。あれは僕のせいじゃなくてさ、平助君が散々千鶴ちゃんの肩揺らしたせいでしょ。」
「な!オレはただ起こそうとしてっ・・」
「だからさ、別に平助君が態としたなんて言ってないよ。問題点はそこじゃなくて、」
やり取りの内容が否応にも耳に入ってきて、でも塞ごうにも話題になっているのが私のことで、もう、どうしていいのか分からない。
「じゃぁ、どうしろってんだよ!」
「どこまで見ちゃったか千鶴ちゃんに教えてあげれば?」
「な・・ッ、総司!?」
「沖田さん!?」
平助君が大声で叫んだのと、私が顔を上げたのは同時で、
私と彼の顔を交互に見遣った沖田さんはニヤリと口端を吊り上げる。
「千鶴ちゃんってさ、寝るときはさらし・・つけてないよね?」
「・・ッ!!」
口端を吊り上げた嫌な笑みをそのまま顔に貼り付けて、沖田さんは私の首筋から胸元まで、すぅっと人差し指を滑らせた。
「・・・、お、沖田・・さん・・!!」
驚いて、口を開けて、でも悲鳴なんか出てくれなくて、
「うん。やっぱりさらし着けてないといいよね。柔らかくてすべすべなのが分かるし。」
「そ、総司!!」
平助君が私と沖田さんの間に割り入ってすぐさま背に庇ってくれる。
「平助君は、けっこういろいろ見ちゃってるみたいだったからさ、ずるいなーって思って。」
拗ねるように声色を甘くして言うけれど、彼の瞳は完全に平助君をからかって遊んでいるもので、
でも、それでも平助君は耳を赤くして挑発に乗っかってしまう。
「い、いろいろなんて見てねーし!!」
「じゃぁ、どこまで見たの?」
「ちょ、ちょっと隙間から白い胸元見えただけで、わざとじゃねーよ!」
「へぇ・・白かったんだ?」
「そりゃ、こいつ肌白いし、普段隠れてるとこはやっぱそれ以上に白くてきれ・・い・・」
そこまで勢いで口から言葉を吐き出してから、平助君は肩を強張らせる。
そうして、静かに、それこそぎこちなく振り返って私の顔を窺い見る。
「ち、ちづる・・、」
「・・・・・・・。」
平助君より向こう側で沖田さんがニヤリと口元を歪めているのが視界に入り込んできて、さぁと血の気が引いた。
「・・あ、あの、みなさん!着替えたいので、部屋を出て行ってください!!」
@あとがき
こんばんわ!!
やっぱり・・・、やっぱり平助君だいっすきです!!
純粋一途、ピュアボーイな彼だけが心の癒しです(*^∀^*)
だって、左之さんはえっちぃし、総司はセクハラだし・・一君のフォローは癒されるとはちょっと違うと言いましょうか・・、新八っつぁんは新八っつぁんだし(笑)、まぁ、とにかく・・平助君を登場させるとテンションが上がります!!(>д<)ノ
モーニングコール、本当はここまでで完結、にしようかと思っていたのですが・・他の連載が暗かったりシリアスな感じになってきてしまったので、あと1話くらいは頑張って続けます!(`◇´)・・それにしても、相変わらず長編になるとグダグダですね・・すみません・・。でも、ほら、実際にこんな展開が現実であったら、こんなグダグダな雰囲気になっちゃいますよね!(^v^;)・・・ならない、かな・・。すみません・・ほんっと、グダグダで・・。
今日はお部屋のお片づけしました!!
木材と塗料とヤスリと、って、そんな部屋になっていたので・・お方付けして、ついでにいろいろと整理してスッキリしましたー!!来週の日曜日には大掃除の予定なので、とりあえず今日は細かいところの片付けをなんとか完了!!さーて、お腹すいたのでご飯作ってきますー。今日はお魚買ってきたので和食なのです!!
なんですかねー…子供って起きて欲しくないときに限って、ちょくちょく起きるんですよ…。なもんで、中途半端に退室してきました><
泣きそうでしたよ…。
昨日のクリスマスイヴでもそう…。上の子は12時前に2度起きて、夜中3時に太陽共に目を覚まし「プレゼントがあるよー」と大はしゃぎ。
「うるさい!!」と怒鳴り、再び寝たかと思えば上の坊が5時に起きてガサゴソガサゴソ…。
「寝ろーーーー」とまた怒り、やっと6時半に二人で起きてバババッと包装紙破りまくる…。
次回絵チャが開催されるときは、起きる気力もないくらいまで疲れ果てさせて熟睡させてやるーーーーっ!!!
…失礼しました(汗
モーニングコール、平助くん本当に可愛すぎだよー><取り乱す平助くんて本当に顔を真っ赤にして「ワーワー」言いそうv
沖田くんは平助くんを追い込むとこまで追い込んで、自分の意見織り交ぜながら更に平助くんを追い込む…。
沖田くん本当に楽しそうだなー。
平助くん、要らぬことも言わされて。
気まずそうですねー。
起きて目の前に幹部の顔があったとしても、「何かあったんですか?」とか緊急の用があったりしそうですが、今回は明らかにそんな展開じゃないとわかりますからねー。
結構ショックだったんじゃないでしょうか、見られた部分とか、平助くんに事細かに白状されて。
でも、いつも見えないところは本当に色が透き通るように白そうだなー…なんて、セクハラ発言でした;
そして、申し訳ありません!!
まさか、こんなにお返事が遅れてしまうなんて・・・(><。)
も、もう・・その、画面の前で土下座な勢いで返事を書いております!!
パソコンの電源を入れる時間すらない!っていうぐらい、慌しい年末年始でして・・(^v^;)
えーっと、改めまして、あけましておめでとうございます!!
そして、絵チャお疲れ様でした!!絵チャってなかなかじっくりお話できないのが残念ですね~。みんなでわいわいは楽しいのですが、どうにもまとまりがないっていうか、どれにどう返事していいのやら・・という具合に混乱してしまって・・。実は、少し苦手な場だったりするんです。でも、また機会があれば参加させていただきたいなぁって思います。そのときこそは!太陽君たちにはぐっすり熟睡してもらって、大人は大人同士、語り合いましょうね!!
・・それにしても、クリスマスにはしゃぐ太陽君たち、可愛いなぁ。。(*^∀^*)
モーニングコールの平助君は、実は読み返すと我ながらやりすぎた感があるかなーって・・思ってたりします。ちょっと、純情少年にしすぎちゃったかな、って。でも、まぁ・・、可愛いって言っていただけるならいっか!(^v^)て、気にせずにヒートアップして、本当にこれ異常ないってくらいのピュアに行き着いてしまって・・。どうしよう、平助君の裏なお話は一生書けない気がする・・。
起こしてもらう!なんて、結構おいしい展開かなーって気楽に始めたお話だったのに、いつの間にやら長々と続いちゃって申し訳ないですっっ!!でも、本当にそろそろ完結なので、最後までお付き合い、よろしくお願いいたします!!(><)