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期間限定。薄桜鬼小説ブログ。
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「すみませんでした!!!」


私は頭がくらくらするほど勢いよく目の前の人物に頭を下げた。


「いやー、いいって。っつか、千鶴ちゃんが悪いわけじゃないんだし・・」




昨晩、結局あの原田さんの怒鳴り込みで八木邸にいる幹部の半数が起きてしまい、ドタバタと皆が風呂場に集まってきて大騒ぎになった。

ほとんどが原田さんと同様で、風呂場に駆けつけて扉を開いて、そうして私たちの状況を目にして放心状態。

あれは、誰がどう見たって、永倉さんが私たちに襲い掛かっているようにしか・・・、ああ、えっと、そんな事実は全く持ってないんだけれど、でも、現場を見た人が勘違いしてしまうのはしょうがないといえばしょうがないし・・



ただ、あの後の永倉さんは本当に悲惨だった。
腰に布を巻いただけの格好で原田さんと平助君に追い掛け回されて、沖田さんは斬りかかろうと本気で刀を抜いちゃうし、私と斎藤さんの密着具合を見て
近藤さんが失神してしまうし、土方さんも珍しく動揺してしまうし、本当に・・・・大変な夜だった。


「でも、私があんな時間にお風呂に入らなければ・・・」

「・・なぁ、なんで千鶴ちゃんはあんな深夜に風呂に入ってたんだ?」


昨晩の原田さんたちとのいざこざで壁に思い切りぶつけた頬が痛むのか、彼は無意識だろうけれどしきりに擦っている。


「えっと、あの、だって・・普通の時間は皆さんが入浴されてるので、夜の巡察の人たちが出払っているあの刻限が一番入りやすいんです・・」


もごもごと言葉を濁しながらも私がそういえば


「・・・・・・・・、あ、あぁ、そっか。そうだよな!風呂はひとつしかねぇしな!」


私の話をどう見たって聞いてませんでした!っていう態度の永倉さんがいた。
彼は私が謝りに姿を見せたときからなぜか視線を合わそうとせず泳がせている。


「あの・・・、」

「ん?」

「本当に、すみません。いろいろとご迷惑をかけてしまって・・」

「あー、いいっていいって!」


昨日のことは、いろいろと混乱や騒動にはなったけれど、許してくれているらしい。
それについては非常にありがたかったのだけれども、


「永倉さん・・」

「んー?」

「どうして、視線を合わせてくれないのですか?」


「っ・・!」


あっちにこっちに、視線を泳がす彼にどうしたって不安を覚えてしまう。
嫌われてしまっても仕方ないほどの迷惑をかけたことは自覚している。
けれど、やはり、悲しい。


「私は、永倉さんに嫌われてしまったのでしょうか・・」

「違うっ!」

「え、」


あまりの勢いで否定されて、思わず間の抜けた反応を返してしまう。


「違う、そーじゃねぇんだ。」


彼はガシガシと頭を掻いた後、言葉を必死に選ぶかのようにもごもごと言いよどんだ。
しかし、すぐさまバッと顔を上げて真正面から私の目を見据える。

「・・・・・。」

「・・・・・。」








いやいやいや、いえねぇって。
言えるわけねぇだろ。
ちょっとだけ、見ちまった、なんて。


いや、別に体を見たってわけじゃなくて、いやいや、ドサクサにまぎれて少しばかり見ようと視線を向けたことは否定しねぇけど!
でも、本当に見たっつても、肩とか足とかで、すっげー白くて綺麗だったとか、そんなことばっかり思い出して、


ここは正直に言うべきか?いや、そんなこと言ったらきっともう目を合わせてくれなくなるよな、きっと。



言えない!ぜったい言うべきじゃねぇ!!


「何を言うべきじゃないって?」

「だから、見ちまったなんていえな・・・・、」


あれ?


「新八さん、安心してください。僕が責任もって介錯してあげますよ。」

「そそそ・・総司!?」


いつの間にか後ろに佇んでいる総司に俺は驚いて思わず半歩後退してしまった。


「新八さん。僕の名前にそんなに"そ"はいらないんだけど。」

「お前、いつからいたんだよ。」

「別に、今さっきですよ。ただ、どんな会話をしていたかはなんとなく想像つくけど。」


目を細めて不機嫌な顔を作って総司はズカズカと俺と千鶴ちゃんの間に割り込んだ。


「ねぇ、君って学習能力がないの?」

「え・・?」

「昨晩は新八さんに襲われかけたのに、こんなところで二人きりになるなんてさ。」

「ば!お前なに言ってやがんだ!俺は襲おうとなんてしてねぇよ!」


冗談じゃねぇ、
昨日の現場を見たらそりゃぁ、そういう風に見えちまったのも仕方ねぇけど、ちゃんと弁明したはずだ!
つか、斎藤の言い分を聞いてオレの無実が分かったときしぶしぶ刀を下げたこいつはもしかしたら今でも疑っているんじゃねぇだろうな・・


「言っときますけど、別に本気で新八さんがこの子を襲おうとしていたなんて思ってませんよ。」

「へ?」



「でも、なーんか納得できなくて。」

「納得?」

「あの騒ぎの後から新八さんってこの子のこと、見なくなったでしょ。」

「え、」

「だからさ、襲う襲わないとか置いておいて。なんか見ちゃって気まずくなって見れないんじゃないかなって。」

「な・・・・、」

「あれ、やっぱり図星?っていうか、さっきまで見たとか見てないとかぶつぶつ言ってたからどこまで見たのか追求した方が早そうだね。」



「え!?」


と、そこまで俺らをハラハラと心配そうに見守っていた千鶴ちゃんが驚いたように声をあげた。












@あとがき

なんとか21日に更新できましたー。
今日は大学が休みなので大学の専攻の子とランドに行ってきました!!
夢の国!だというのに、待ち時間にふとネタを考えてしまう辺りがなんとも重症だなーなんて(苦笑)

足も腰も痛くて、頭はふらふらしますが!お風呂入ってスッキリしたら明日の分をもりもり執筆準備します!!
個人的には後日談の永倉・沖田編はこの2人っていう妙なバランスが気に入ってたりします。次の斎藤・原田・藤堂編は一君と左之さんメインで結構暴露話。ご期待くださいませv

あ、あと薄桜鬼アンソロ参加いたします。
沖田が人気だったので、私は左之さんでいこうかなって。沖田を交えた三角関係アダルティーを!!!(笑)
 

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こんばんは
待ってましたーvv後日談!!
沖田は相変わらず気配を消して近付きますよねー(笑
一言一言が怖いし。新八さんがちょっと気の毒な気もしますが…。
次回は一くん、左之さん(惚れてます!)メインということでメチャクチャ楽しみにしていますvv
アンソロはアダルティーですか!!
こちらも楽しみにしていますvv
遠村 笑 2008/10/22(Wed)00:01:23 編集
いらっしゃいませー
>遠村さま

お待たせしましたー(>□<)ノ
実は、わたくし後日談書くのってすっごーく好きなのです。
後日談こそある意味で誰オチかが決まる!!と豪語するほど!(笑)
新八はね、かわいそうかなーって思ったのですが、ああいう役回りが結構似合っているのも否定できず・・(苦笑)

あ、私も左之さん大好きです!!
一応、一番好きなキャラなので、オチが左之さん寄りになっていくかなーと。遠村さまも彼に惚れてらっしゃるのですね!!では、今後も気合を入れて大人の男っぷりを書かねば!です!!

アンソロは冬コミか来年の春コミでの発行らしいので、11月過ぎになりましたらブログにもリンク貼ります。アダルティーっていうよりも沖田くんとの千鶴争奪戦をご期待ください!(*∀*)
千尋  【2008/10/22 01:02】
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