(注意事項)
本日のお話には、少しだけ大人向けの表現が入ります。
年齢制限とまでは濃い内容ではないのですが自己責任での閲覧でお願いいたします。
「・・・大丈夫?頚動脈にはいってないと思うんだけど。」
平然とそんなことを言いながら、彼は唇についた私の血を舌で舐めとる。
その妖美な仕草に、思わず心臓がドクンと高鳴った。
「っ、ん・・・、・・っぁ・・・、」
「千鶴ちゃんって、すごくいい声だすね。」
まるで、本当にそういうことをしているみたいだよね。
なんて、彼は笑って言いながら、私の耳朶に口を寄せた。
「ねぇ、首のとこ、血で汚れちゃったね。傷はもう塞がったみたいだけど、これじゃぁ、左之さんのこと起こしに行けないよね。」
クスクスと微笑をもらして、硬く閉じたままの私の瞼の上に口付けを落とした。
先ほどまでの首の激痛はいつの間にか去っていて、血で汚れていた首筋は彼が丁寧に舐め取ってしまったようだった。
「血が甘い、なんて言ったら、まるで彼らみたいだよね。」
「・・か、れら・・?」
私の問いには答える気がないらし、彼は口を噤んでさらに行為を進めてきた。
首筋に歯を立てるために広げられた襟首をさらに押し広げられ、鎖骨から胸元にかけてひんやりとした空気が肌を撫でる。
「お、きたさん・・」
もう、何がなんだかわからなくて、ただただ私は首を横に振った。
いやだ、と意思表示するにはもうこれしかなくて、彼のこの行動の意味も、この後どうなってしまうのかも分からなくて、目元に涙が滲む。
「いいね、それ。」
「・・え?」
「僕さ、キミの泣き顔が一番好きかもしれない。」
「・・・っ、」
鎖骨に降りた舌はそこをひと舐めしてから、歯を立てる。
血が流れるほどの強さではない刺激が肌を伝って全身に広がり、そうして私の身体を震わせる。
それから、邪魔だと言わんばかりに乱暴にさらしを歯で挟んで引っ張る。
「っ!!・・ゃ、だめ、沖田さん、いやです!!」
「気持ちいいって喘ぐ声は聞きたいけど、そういう拒絶の言葉は聞きたくないなぁ。」
のんびりとした口調にも、どこか威圧するものがあって、けれど、私は抗議の言葉を押しとどめるわけにはいかなかった。
「・・・ん、・・・ッ、い、や・・、」
ギリっと彼の歯軋りの音が響いて、でもそれはさらしを歯で噛み千切った音で、サッと頭の中が冷える感覚が走る。
「っ!!!」
抗議の言葉なんて聞いてくれない、だったら、涙なんて流す暇があるなら少しでも抵抗しなくちゃ、
そう思って、唇をかみ締めて手首に力を込める。強い力で一寸とも動かすことが出来ないなら、せめて、と身を捩じらす。
「ねぇ、そういう無意味な抵抗ってさ、ただ僕の機嫌を悪くするだけなんだけど、いいの?」
「っ、」
低い、地を這うような声色に、思わずビクリと肩を震わせる。
彼は私の胸元から顔を上げて覚めた目で、こちらを見下ろす。
そうして、絶望ともいえる言葉を落とした。
「まぁ、ある種、それって男を煽ってるだけなんだけどさ、」
「っ・・・!!!」
千切れたさらしの端を歯で引かれ、微かに背が浮く。
そうして妙な浮遊感を感じたと思ったら、それは簡単に私の身から引き剥がされる。
「っ、や、やだ、いや・・・、やめて、沖田さん・・、」
「・・泣いたって、嫌だって言っても、やめるつもりないから諦めたら?」
「・・・、お願い、ですから・・、離してくだ、さい・・」
嫌だ、ということをやめるわけにはいかなかった。
抵抗をやめてしまったら、彼は、きっと更に機嫌を悪くする。
そうして、諦めにも似た不機嫌な声を出して、悲しい目をしながら私を更に追い詰める。
どうして追い詰められる私が彼を気遣っているのかなんてわからない、だけど、彼は本心ではこんなこと望んでいない気がする、から。
ぺっとさらしを無造作に横に吐き捨てて、それからさらしの無くなった無防備な胸元をじっとりと嘗め回すように視線を這わせてくる。
私は、ただ、震えることしか出来なくて、辛うじて身にまとっているものが左右に全開に広げられたら、それは彼の目の前にすべてを晒してしまうことになる。
恥ずかしいとか、そんなことよりも、ただ怖かった。
怖くて、体中の芯からゾクゾクとしたなにかがせりあがってくる。
「・・へぇ、千鶴ちゃんって意外と胸大きかったんだね。」
「っな・・・、なな、何を・・、」
にっこり、と黒いものなど全く浮かべずに告げられた言葉は、私に更なる羞恥心を与え、
「この胸にいつもさらし巻くんじゃ、苦しいよね。今度から僕も手伝ってあげようか?」
「い、いいです!結構です!!一人で出来ますから・・・!!」
「えー、」
のんきなおしゃべり、に聞こえるような会話の最中も、彼は私の首筋から胸元に顔をうめて、それから着物の合わせ目から覗く肌に頬を寄せる。
「っ・・・ん、」
「千鶴ちゃん、」
「っ・・ゃ・・・、」
つつ、と何かひんやりとしたものが胸の中心に下りてきて、硬くかみ締めた唇から否応なしに吐息が漏れた。
「あれ、もう、抵抗はいいの?もっと暴れるかと思ったんだけど、つまんないなぁ、」
なんていいながらも、彼は上機嫌で、胸元に口付けを繰り返す。
それがくすぐったくて、でも、自分の知らない感覚を植えつけてくるようで、怖い。
「ひゃっ・・・!!」
途端に、全身に一本の刺激が走り、背を仰け反らせる。
胸元に唇を寄せていた彼は、そのまま左の胸に直接舌を這わせてきたから。
どこか現実とは思えないふわりとした感覚に、引きずり込まれそうになって、でも、と歯を食いしばる。
「あれ、結構我慢強いんだ。」
沖田さんは飄々と言ってのけるけれど、どこか楽しそうで、
「どうして、お、沖田さんが、こんなことをするのか、わかりませんけれど・・」
「この行為を、受け入れるわけには・・いかないんです・・」
「・・・・・・。」
すっと横に一文字に唇を引く彼の瞳は、怒りとか驚きとか、そういう感情を一切消し去ってしまったような、どこか無機質なものだった。
ただいえることは、少しだけ、瞳を寂しげに伏せたということ。
彼は、その感情をいつものようにすぐに隠したりはしなかった。
隠そうと無表情、ううん、唇を歪めて意地悪な表情を作ろうとしていたけれど、それは私にも嘘と分かってしまうほどのもので、心の中でざわざわと風が舞った気がした。
ほんの少しの沈黙の後、彼はようやく普段のようにどこか無感情に、口端を持ち上げて、冷めた視線をよこした。
「まぁ、抵抗するのもキミの自由だけどさ、お仕置きが酷くなるのは覚悟しといてね。」
「んな覚悟、必要ねぇよ。千鶴。」
目を細めて、口端を吊り上げて物騒な言葉を吐いた沖田さんに即座に返事を返したのは、私ではない。
@あとがき
ちょっと長いですが、どこで切ろうかなーっと考えていたらいつもより10%増量になってしまいました。長々と申し訳ないです(--;)
痛かったりセクハラだったりと、うちの沖田君はどうしようもない子ですが、暖かく見守っていただけると嬉しいです・・(;へ;)あ、でも、愛はあるはずですよ。たぶん。うん。狂愛的なものが。
っと、最近にこにこで平助君の素敵なMAD見つけちゃったのですよ。セリフがバッチリ入っていて、音楽とも合っていて、一日一回聞いては泣いてます(;□;)なので、平助君が幸せなお話が書きたくてたまりません!!次回作は総司のセクハラ話だったのですが主役変更しようかなー・・・。平助君にヒーローやってほしい・・・。
そだそだ、11月中旬から本格的に卒業制作のため大学に篭ります。お泊り覚悟でオブジェ作成がんばります!!ってことで、更新が2日に1度くらいになってしまうやも・・・。あ、でも、なるべく毎日がんばります!!
パソコン自体に近寄れなくなってしまうかも・・、寂しい・・です。なので、ヨネさんとか薄桜鬼とは緋色とかNewグッズ情報とかありましたら、こっそり拍手で教えてください~(>◇<)商品情報に疎いのです・・。いつも出遅れる・・。
沖田くんらしいなぁー、いじめ方がvv鬼畜という言葉は沖田くんのためにあるような、素晴らしい言葉なんだと(笑
さらしを口にした沖田くんが頭の中でメチャクチャ色っぽい画像となっています…襲ってるのにね^^
でも千鶴ちゃんの言葉で表情が変わってしまった沖田くんも気になりますね…。後ろからぎゅってしたくなりました…でも、すぐいじわるな言葉を吐くんだ…。
そんでもって、はーーらーーだーーさぁぁぁぁぁんvvvvv
沖田くんの登場も待ってましたぁ!!なんですが、こういう場面で左之さんが出てきてくれるのも、願ってましたっっvv
いやーーーーーっ///めちゃくちゃカッコいい登場の仕方ですよ。すぐ惚れます。瞬時に恋に落ちます。
次はどうなるんだぁぁぁっっ><
卒業制作頑張ってくださいねvこれから魔のインフルエンザ襲来期に突入しますので(近所では流行りつつありますが…)、お身体には気をつけてくださいね。栄養いっぱい摂って製作期間を乗り越えてください!!
注意事項をつけるほどのことではなかったのですが、トップページにあれはちょっとないかな?っと思いまして。小説一覧に収納した後は注意事項を引っ込めようと思ってます。
沖田君=いじめっ子っていうのは、なんていうか、絶対ルールというか、鬼畜じゃないと沖田君じゃないですよね~(苦笑)ゲーム本編では、そこまで鬼畜ではないんですが、彼のくせのある言い回しとか表情とか森久保さんの声とか、いろいろ合わさって=鬼畜にたどり着くんですよね。きっと(´v`;)
さらし、は沖田君で一度は使ってみたいアイテムでした!!(笑
いや、本当はもーっと色っぽく演出したかったのですが、歯で噛むってのもいいかもしれない・・・と自分の妄想が広がってしまい、ああなりました;
はい!左ー之さんも登場いたしました!!
やっぱり三角関係が好物の私としては三つ巴はかかせないのです!
まぁ、最後までやらせてあげられなくて総司には可愛そうですが、千鶴ちゃんの貞操がなによりも大事なので、お兄さんにね、登場していただくしかなかったのですよー(^□^)次回作では、またセクハラっ子総司にがんばっていただくので、勘弁してやってください~
あ、インフルエンザの時期ですか・・。
注射打ってこないと、ですね。一応、毎年打ってもらってます。
子供さんが小さいと罹ってしまったら大変ですもんね!ゼミ仲間に3歳児のママさんがいるのですが、注射打ってもらうのは大変だけど病気になったらもっと大変!って言ってました。。お気遣いありがとうございます!!笑さんも、そして息子さんたちも、暖かくして体調にはお気をつけてくださいね!!