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期間限定。薄桜鬼小説ブログ。
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「・・・・・平助、君?」


先ほどから反応のない彼に声をかける。
少し、息を詰める気配があって、それからゆっくりと顔を上げる。



「・・・千鶴、次、今回みたいな無茶したら、俺、お前のこと許さねーから!」



「え?」

「新八っつぁんと相談したんだ!千鶴が無茶しないように、俺らでしっかりと見張っておこうってな!!」

「え?え?見張る?」

慌てて、聞き返せば、彼はにっこりと満面の笑みを浮かべる。



「そそ、千鶴は安心して俺らのそばにいていーからな!しばらく巡察は俺と新八っつぁんの組についてくること!でもってー「ちょっと待ってよ、それって納得できないんだけど。」



勢いのまま、相談した計画とやらをつらつら並べる平助君に、待った、の声をかけたのは私ではありません。







「なんで平助君と新八さんが千鶴ちゃんを独占しようとするわけ?」



不機嫌そうに眉をひそめながら、彼は障子に右手をかけ部屋の入り口に立っていた。
その横には両手いっぱいにお茶やお菓子を抱えた永倉さんの姿もある。

平助君は、彼らの出現にきょとんと目を丸くする。


「あ、新八っつぁんおかえり。」

「おぅ、なんか部屋の入り口でむっすーと怖ぇ顔した総司が立ってるけど、平助、お前何言ったんだよ。」


「いや、別に、なんも「ない、わけないよね?」

平助君が軽く首をかしげながら永倉さんに言葉を返すも、それを遮るようにして沖田さんが口を開く。



「2人占めは良くないと思うんだけど」


と、永倉さんが私の横に置いたお菓子の山を邪魔だと言わんばかりに払いのける。
それに対して、あ、と平助君が崩れたお菓子に手を伸ばすが、しかし、すぐさま沖田さんの不機嫌な様子を理解したのか、うんうんと頷きながら口を開いた。


「わかった!んじゃ、総司と俺と新八っつぁんの三人で千鶴を見張るっつーことで!!」

「うん。それなら問題ないよ。」

「え、あの、平助くん、沖田さん?」



平助君からの提案にあっさりと納得した沖田さん。
掌を返したような態度に思わず空いた口が塞がらない。


「で、見張るって具体的に考えてたりするの?」

「おー、もっちろん!とりあえず、飯時はみんな一緒だから問題ねーしさー、巡察も俺たち3人が順番に傍にいればいい、で、問題は・・」



「風呂だな!」

「・・え”!?」



平助君の言葉を引き継いだ永倉さんの発言に、私は慌てて身を乗り出す。


「ちょ、ちょっと待ってください。」

「新八っつぁん・・な、何言ってんだよ!?」



平助君も、私と同じように焦ったように語尾を強める。


「だってよー巡察んときも飯時んときも傍にいてやれるんなら、問題は1人になっちまう風呂場じゃねぇの?」

「ふ、風呂を見張るって・・!!新八っつぁんっ・・それはまずいって!!」

「あれ?平助君もお風呂って言おうとしてたんじゃないの?」


にやにやと平助君の興奮をあおるように横から沖田さんが口を挟む。


「ち、ちげーって!!俺はさ、ね、寝るとき・・とか・・」

「平助だって考えてること変わらねぇじゃねぇか。」

「俺は!新八っつぁんと違って助平な意味合いで言ってるわけじゃねぇし!!」

「助平は平助だろーが。」


けらけらと笑って永倉さんは平助君の背中をバシバシと叩く。


「な、ちょ、いってーよ、新八っつぁん!」



わいわいと、なんだかちょっぴり楽しそうにも見える。
で、でも!とりあえず、当人蚊帳の外で決められていく計画に、なんとかして口を挟まなくては・・と、焦りを感じて身を乗り出すと、



「ほら、千鶴ちゃん、お団子。」

「・・・へ?」


にっこり、と邪気の無い笑顔の沖田さんに甘い香りのする包みを差し出される。
思わず受け取ってしまって、それから彼の顔と手渡された包みを交互に見比べる。


「えっと・・、あの、」


「今からさ、僕と平助君と新八さんで大事な話し合いがあるんだよね。だから、千鶴ちゃんはこれ食べながらいい子にしてるんだよ。」

「え、ええ?」


ずずいっと、もうひとつ包みを掌に載せられる。
いい子にしててって・・・、なんだか聞き分けの無い子どもを宥めるように沖田さんは優しい声色を作る。
思わず「はい、わかりました」って素直に頷いてしまいそうになって、いやいやいや、と慌てて首を振る。


「お、沖田さん・・!」


その話し合いの主題に上がっているのは私なんですよ!
止めに入らなければ、なんだか大変なことになってしまいそう。


私の掌に乗せた包みを沖田さんが丁寧に解こうとしているのを慌てて止める。



「ちょっと待ってくださ「・・病み上がりの病人に消化の悪いものを食べさせようとするな。」


と、そこで私の言葉を遮るようにして第三者の声が間に入る。



「さ、斉藤さん・・」










@あとがき
ちょ、え、えっと、その、とりあえずジャンピング土下座させてください!!
なんか、ここ2週間くらいがあまりにもあっという間で、記憶が朦朧としてたりします。。。

お久しぶりです!!生きてますよ!大丈夫です!!
アンソロの原稿が予想外に行き詰ってて・・あはは・・どうしましょうかね。。〆切までもう時間がないって言うのに・・(´へ`;)とりあえず、左之さんで埋め尽くせるようにがんばりますー!!初売は6月のオンリーだったはず・・・。サークルで参加したかったけど、多分本出せそうに無いので・・一般で遊びに行きたいなーって思ってます。会場がめちゃくちゃ地元なんですよ。もう自転車で行けるよ!徒歩でも行けるよ!!
とにかく、他の執筆者さまたちが豪華なので!!泥を塗らぬよう・・頑張ります・・・。


囮捜査後日談ですが・・、なんだかんだでいつものノリです(*^v^*)
やっぱりわいわいしてた方が書いていてホッとしますー。
そろそろ彼の出番なので、一気に書き上げちゃいます!!ちなみに、明日は大学の卒業式です!!
春コミでお金使い果たしちゃったので、髪のセットは自分でやっちゃいます!美容院はね、朝早いから・・嫌だったのですよ。。自分でやってもまぁ、大丈夫だろー、とか結構大雑把な性格なんで、崩れても多分本人が一番気にしていないよ!

ってなわけで、明日は5時起きですー。
体力もつかなぁー・・・。謝恩会とか、楽しそうだけど・・体力ないので夕方ぐらいになったら、もうおうち帰りたいとか言い出すんじゃないかなぁ、と、ちと心配です。。いっぱい睡眠とって頑張らねばー。

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自己紹介:
薄桜鬼二次創作
小説はシリーズで連載しています。

        
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竹谷が揃ってこその五年生!!


拓人は凛々しい顔が一番スキ!


拓人が普通に一番男らしいと思う。

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